GPDとのやりとりログ

4th Pocketの裏ぶた刻印

2017年2月に出資し、ずっと応援し、到着を楽しみにしていたGPD Pocket。しかし届いたのは、パワーオンすらしない文鎮だった。以来、GPD側と交わして来たやりとりを残しておく。

2017年8月4日 Pocket到着。文鎮であることが判明。「届いたら」や「FAQ」に自分でまとめていた通り、裏蓋を外し、バッテリーのコネクタあたりを再度押し込んでみるなどするが、状況は変わらず。

8月5日 FAQに記述の通り、GPDのKendyに状況をメールする

同日 すぐにKendyから返信。しかし、「バッテリーは10%以上ないと起動しない」「きちんと充電しているか」という的外れな内容

同日 Kendyに、「充電すらしない」と返信

同日 Kendy「バッテリーのコネクタ緩みと思われる。裏蓋を外し、再度接続を」との内容で、写真入りで方法を示したPDFが添付されてくる。しかし先に開けた時、コネクタはこの問題への対策済み部品になっており、ネジ止めされていた。PDFの写真とも違う。念のため、言われた通りなんどもやってみるが、結果は同じ

8月6日 わたし「やってみたが状況変わらず」「そもそも対策済み部品であり問題の所在は違うところでは」とメール

8月7日 Kendy「どういう状況かビデオに撮って送ってくれ。対策を講じたい」

同日 わたし「以前、写真も送っているのだが。言われたから映像を送るが、これ以上何をしろというのだ」

8月8日 Kendyから返信がないため、どうなっているのかとメール

8月14日 さらに返信がないため、催促メール

同日 Kendy「送ってくれたら修理して戻す。(FedExなどではなく)郵便局から送ること。品名は電子辞書、価格は120ドル、状況や返送先、OrderIDなどを記入した紙を同封しろ」

ちなみに返送先は以下の通り。

Kendyzhu 0755-86572275     Shenzhen GPD limited company.
Add:1006, Block 4D ,Software Industry Base, High-Tech Industrial Park,
Nanshan District,Shenzhen ,518000, China
祝秀 0755-86572275  深圳中软赢科技有限公司
深圳市南山区科技园(南区)软件产业基地4D幢1006

8月15日 言われた通りにして、郵便局からEMSで発送。ちなみに、郵便局では中に電池が入っているかどうかをしつこく聞かれた。リチウムイオン電池単体だと爆発を恐れてだめとの説明。内蔵電池で取り外し不可であることを伝えたら何とか大丈夫のようだった

8月18日 まったく返信がないうえ、EMSのトラッキング番号で到着が確認できたので、どうなっているかとメール

同日 Kendy「品物を受け取った。修理まで5〜7営業日かかる。送料は返却するので、PayPalアカウントを教えてほしい」

同日 PayPalアカウント名を伝え、念のため送料の領収証もPDFで添付しメール

同日 Kendy「まず修理してみて、それでもまったくだめだったら新品を送る」

8月22日 状況確認したいとメール

8月25日 5営業日となるが反応なし。仕方なくWadeにメールするが反応なし

8月28日 計10日となるが反応なし。再度KendyとWadeに催促メール送る

8月30日 7営業日を過ぎたが反応なし。再度KendyとWadeに催促メール

9月1日 Kendyから、「修理が終わったら送る」と返信。「5〜7営業日といっていたではないか」「他サイトで販売しているところも多いのだから、新品を送るのは難しくないはずだ」と返信

9月10日 何の連絡もなくいきなりPocketが届く。種々のチェックポイントから見て、やはり新品ではなく送ったものが帰って来たようだ。さっそく起動しようとしたが、まったく反応せず。さすがに今度は、アダプターかケーブルが死んでいるのかと思い、まずケーブルを別にし、さらにAnkerのアダプタに変えたが、電源ボタンのLEDが光ることもなく、無反応。「何を修理したのか」「いったいどうなっているのか」とWadeとKendyにメール

9月11日 やはり何の連絡もないので、まずWadeに対し、Kendyがあてにならないこと、送り返されたPocketがまったくfixもされていないことをメールで送信。念のため、グーグル翻訳で中国語にもして、文末に添えておく。加えて、こういう事例があるということを他backerに知らせるため、Indiegogoでもコメントする。連絡を待つことに疲れたため、「もう送り返すから本当に新品を送れ」とメールし、Pocketを郵便局からEMSで送る

9月12日 IndiegogoのコメントにWadeが反応。しかし英語がおかしすぎて意味がとれない。「修理したものを送ったはず」とも読めるし、「送り返してくれば修理して問題ないことを確認して送る」とも読める。あまり意味がない。このため、コメントを返すとともに、メールでも「意味不明。でももう送り返した」と伝えておく

9月13日 Kendyから、10日に送ったメールに対しようやく返信。しかし、「別のケーブルやアダプターは試したのか」と1行だけ。「だから、やったと言っている。それでもだめだから送り返したのだ」と返信しておく

9月15日 Kendyから、「修理もしていないものを配送料をかけてわざわざ送るはずがない」とのメール。しかも、「配送中にまた壊れたのだ」と謎の言説を繰り返す。ほかのアダプターやケーブルを試せと、2日前にやりとりしたはずの内容をまたも繰り返し言ってくる。仕方ないので、

  1. もし充電がしっかりされていればそもそもアダプターを接続しなくても起動するはず(だがしない)
  2. アダプターと本体を結ぶType-C to Type-Cを交換したが、起動しない(ケーブルの問題ではない)
  3. まったく別のアダプターを使ってみたが起動しない(アダプターの問題ではない)

と問題を切り分けてきたことを長文で説明し、「ほかに何をしろというのか」と返信

9月18日 EMSの配達記録で、GPDに届いたことを確認(さてここからまた何日かかるのやら)

9月22日 Kendyから「修理が完了したので発送した」とのメールで、tracking numberを送ってきた。到着したのが18日夕だから実質3日間。1回目は8月15日から9月10日まで1か月弱かかっているのに。本当にきちんと起動するようにしたのか。

9月30日 過去2回の佐川急便ではなく、日本郵政で荷物が届く。どうやら、荷物の扱いで佐川に悪評があることを理解しているようだ。それで不具合が出たと考えているフシもある。

10月1日 もう3回目のunboxing。感動もへったくれもない。箱の状況などから、やはり送り返したものが「修理され」戻ってきたようだ。パワーボタンをおそるおそる押すと、電池マークと「2%」の文字。10%以下では起動しないようなので、まず付属アダプタで充電。満充電になったとおぼしきところで再度、パワーボタンを押すと、現れたGPDロゴ。3度目にしてやっと起動した。

GPDロゴ
3度目の正直でやっと見ることができたGPDロゴ

しかし、なぜかWinボタンをクリックしても例のウィンドウズタイルが現れないとか、Win + Dでデスクトップが表示されないとか、「Program Files」に主要アプリがないとか、いろいろおかしい。

まともに動かないのでは意味がないと思って焦ったが、いったんサインオフすると、Windowsのセットアップが始まり、一安心。Chromeを入れたり、ChangeKeyでDelとBackspaceの位置を入れ替えたりと、徐々に慣らし運転を始めた。

10月2日 運用2日目。いざPocketを使おうとしたら、画面が点灯しない。電源ボタンの白いLEDライト(=スリープ中)だけがつき続ける。アダプタをつなぐと、オレンジライト(=充電中)が少し点滅し、満充電になって消える。白はつきっぱなし。電源ボタン長押し(5秒程度)で白はいったん消える(=強制シャットダウン)。次の電源オンで復帰するはずだが、やはり「画面真っ黒+白ライト」。しかしType-Aに白のLEDライトを接続すると写真のように光るため、外部出力はしている。しかも、パネルを閉じても白ライトはつきつづけている(右写真)。ちなみに、バックパネルを外してバッテリーコネクタを外した状態では、当然何をしても白ライトすらつかないし、起動もしない。しばらく放置し、コンデンサーの放電なんてあるのかわからないがそれから再接続しても、画面真っ暗+白LED+外部出力ありの状態は変わらず。電源ボタン長押しを30秒とか1分とかやってみても同じ。

白LED+画面つかず
白LED+画面つかず

 

閉じても白ライト
閉じても白ライト

 

 

 

 

 

 

 

この個体、電源管理のハードに異常があるのは明らかなのに、GPDはそれを認めず、弥縫策で乗り切ろうとしている。ネットで情報をあさるも、この状態から使えるようにする方法は見つけられなかった。Redditに、関連情報があり、やはりGPD返送コースのようだ。いったん使えそうになったからなおさら気が重いが、Kendyに写真付きでメールを出す。しかしGPDは国慶節で8日まで休みをアナウンスしていた。返答があっても9日以降。ここまで来たら、この「陵辱」を楽しむしかないのだろうか。

10月4日 Kendyにとりあえずメールしておく。

10月9日 休み明けで稼働しているはずなので、WadeにIndiegogoコメント欄で起動しないことを伝える。するとWadeは、

We’ll test it when we fix it and we’ll send it to you without any problem. If it’s a previous problem, it could be the result of a magnetic field in your work environment.

(ざっくり訳)問題の原因は、あなたの環境の「磁場」による可能性がある

「磁場」と来ましたか。私の自宅も職場も、ごくふつうの環境で特別「磁場」が強くはないだろうし、他の電子機器も問題なく動いている。なんだか言うに困ってトンデモ科学を持ち出してきたようにも見える。

10月11日 PocketをEMSでGPDに返送。これで3度目。もうなしにしてほしい。夜、Kendyから、「送ってくれれば今回は新品と交換する」。やっとか。

10月24日 ほぼ2週間、梨のつぶてのため、「どうなっているか」とメールで問い合わせ。

10月25日 Kendyから「もう送った」と、トラッキングナンバーが来る。前日、IndiegogoのUpdateでも、日本向け発送があったから、おそらく出荷を同時にしたのだろう。しかし、そのトラッキングナンバーで見る荷物は、深圳からまったく動かず。

10月28日 いきなり日本郵便でPocketが届く。4回目の開梱。確かに来たのは明らかにこれまでと違う個体だった。

Windowsの認証番号シールがない
ここにあったWindowsの認証番号シールがない

 

 

 

 

 

まず、箱のふた裏側にあったWindowsのプロダクトキーがない。1回貼って無理に取ったような跡が残っている。代わりにそのシールが本体裏ぶたに貼ってあった。

次に裏面の刻印。

これまでの個体裏側
これまでの個体
4th Pocketの裏ぶた刻印
4th Pocketの裏ぶた刻印

違いは、

  1. 技適がRしかなかったものがTの番号が加わった
  2. RoHSロゴが黒字から白抜きになった
  3. これまであった「CCC」マークがなくなった
  4. 中国語簡体字での型番などが加わった
  5. FCCのID番号が加わった

確かに以前の物を修理して送り返したのではないらしい。

電源を入れてみる。前回はここでバッテリー残量が2%しかなかったが、今回はなんと98%。そして、「いきなりCortanaが話し出す」という、ネットでよく見ていた現象に、そういえば初めて遭遇した。前回はCortanaもなく、起動時になんだか不審な動きをしていた。今回は、ライセンス同意などもごく普通に経験。なんというか、安心感が違う。

10月30日 前回は2日で死んでしまったが、今回は3日目に突入。ディスプレイを閉じても普通にスリープするし、充電中のファンの音も前回よりはうるさくない。Wi-Fiのつかみも問題ない。左スペースがややぎしぎしするが、許容範囲内。これでやっと、みなさんの仲間入りができるのかも。「6月デリバリー開始」から数えて4か月。4度目の正直。

<ーー今ここ

11件のコメント

  1. こんにちは。私も二日目に急に起動不可になり、修理に出しました。約3ヶ月経ってようやく帰ってきました… しかしつぎはプロダクトキーが通らず… なんだかなぁって感じです。

    1. もっくんさん、コメントありがとうございます。
      2日目というところまで同じだなんて、こうなったらやはり製造品質を疑ってしまいますね。
      無事、Pocketが戻ってきたのは何よりです。
      私はまだ。梨のつぶてです。
      プロダクトキーの件、解消法などもし見つけられたらご教示いただけないでしょうか。

      1. 本来箱内部にライセンスが貼ってあるはずですが、貼っておらず
        お怒りメールをすると、写真でライセンスのみ送られて来ました。。
        帰ってきた箱黒の箱はボロボロだわで対応には残念でした…

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