先日ポストしたGPD PocketとGemini PDA、その双方からいいとこどりしたような端末KS-PRO/PROIDがIndiegogoに登場、出資を募っている。
元マイクロソフトの社員がロンドンで立ち上げたKhiron-Sigma社が製作するもので、2018年1月のCES(米ラスベガス)でPROのお披露目を予定している。PROIDも2017年第4四半期(10~12月)公開予定。筐体は同じだが、PROはOSがWindows 10、PROIDがAndroid Nとなっている。
サイトで公表されているスペックはまだ不明なところが多いが、現状で3機種を比べてみたのが以下の通り。
KS-PRO / PROID | GPD Pocket | Gemini PDA | |
CPU | Qualcomm Snapdragon 835 | Intel Atom z8750 | ARM Cortex A72 |
RAM | 8GB | 8GB | 4GB |
ROM | 128GB | 128GB | 64GB |
Display | 8.2 inch, touch | 7 inch, touch | 5.7 inch, touch |
Resolution | 2560 x 1440, Super AMOLED | 1920 x 1200, 323PPI, IPS | 2880 x 1440, 564PPI |
Grass | Corning Gorilla Grass 3 | Corning Gorilla Grass 3 | scratch resistant glass |
Cooling | ? | Active | ? |
Wi-Fi | 802.11a/b/g/n/ac | 802.11a/b/g/n/ac | 802.11a/b/g/n/ac |
LTE | O | X | O |
Bluetooth | v4.0 | v4.1 | v4.0 |
GPS | O with AGPS | X | O with AGPS |
NFC | O | X | O |
SD | microSD | X | microSD |
USB | Type-C x 2, USB 3.0 x 1 | Type-C 3.0 x 1, Type-A 3.0 x 1, | Type-C x 2 |
HDMI | X | microHDMI | X |
Camera | front x 1 =12M, f=1.7 | X | front x 1 =5M |
Headphone | O | O | O |
Speaker | stereo | mono | stereo |
Backlit keyboard | O | X | ? |
Fingerprint reader | O (兼トラックポイント) | X | O |
Trackpoint | O (GHB) | O (Space) | X |
Others | voice assist button | ||
OS | Windows 10 | Windows 10 Home / Ubuntu 16.04 | Android / Linux dual boot |
Battery | 10307 mAh | 7000mAh, Li-Po | 800mAh, Li-Ion |
Charge | Quick Charge 4.0 | PD 2.0 | ? |
Size | 246 x 150 x 16mm | 180 x 106 x 18.5mm | 171 x 80 x 13.5 |
Weight | 640g | 480g | 400g |
価格帯 | $450 / 600 ~750 | $399~599 | $399~599 |
主催者拠点 | ロンドン | 中国・シンセン | ロンドン |
これを見るとKS-PRO/PROIDは、GPD Pocketで多かった「キーボードバックライト」「SDカードスロット」「LTE」「カメラ」「トラックポイントの位置をGHBに」を盛り込んできて、入出力でもHDMIを除けば死角がない。つまり、スペック重視の日本人ユーザをかなりあてこんでいるとみられ、Perksでも、「日本語版」(108日本語キーボード搭載)をわざわざ日本語で掲出するという厚遇ぶりだ。
ただ反面、大きくなり、重くなった。入手できるのも、PROIDが2017年11月、PROは2018年1月と、GPD Pocketより半年ほど遅い。実際には、Gemini PDAの上位版といえるようなスペックだから、割を食うのはGPD PocketよりGemini PDAの方かもしれない。
個人的には、色が黒系であること、SuperAMOLEDであることは非常にうれしいが、しかしバッテリー容量が2倍になるケースも付属するとはいえ、価格が600ドル(現在のレートで約6万6000円)と安めのパソコンとほとんど変わらなくなることを考えると悩ましい。
また、スマホのCPUでしか見かけないSnapdragonでWindowsが本当に快適に動くのか未知数な点は若干マイナス。まあもう少し考えてみよう。
にわかにこちらのUMPC (Ultra Mobile PC)界隈が、しかもロンドンで元気づいているのはどういうことだろう。アップルやSamsung、マイクロソフトが見向きもしない分野だから、というのはうがった見方か。
gpd pocketに出資した身としてはなんとも言えない気持ちになる記事です。
なかなかしれない情報を教えて頂きありがとうございました。
あきらさん
コメントありがとうございます。
私もすごく魅力的だと思ってウオッチしていたのですが、
このプロジェクト、あまりお金が集まらず、5月19日にクローズされています。
つまり、実現しませんでした。
プロジェクトの主は、
「will making some amendments and re-launching the campaign soon.」
(今後、修正をほどこしてまた再始動したい)
と述べていますので、再度、プロジェクト化されるかもしれません。
もしそうなったら、また記事化したいと思います。