タイは中国と地続きなこともあり、日本以上に中国系が社会に浸透し、根付いている。タイの中華料理店に入って麻婆豆腐や空揚げを頼んだら、見事にタイ風にアレンジされたものが出てくることはよくあるほど、混淆している。そんなタイであっても、中国人の無礼、厚顔無恥、デリカシーのなさに最近とみに嫌悪感が高まっている。
Women shock travelers with toilet strip acts(Coconuts Bangkok、2015年3月2日)
バンコクのドンムアン空港の女性用トイレで、あたりをはばからず裸になって着替えをする中国人女性がいたと、タイ人女性が写真に撮ってネットで公開した。主な反応は「Chinese tourists are terrible!」「So disgraceful!」だったが、そんな見ず知らずの女性の裸を撮影したタイ人女性にも、批判が浴びせられたとか。
別の記事「Chinese tourist dries her delicates at Chiang Mai airport」(2015年2月2日)では、チェンマイ空港のロビーで堂々と下着を干す中国人女性の話題が報じられた。記事下のリンクでは、中国人の乱暴狼藉が数々掲げられていて、見出しを読むだけでも萎えてしまう。
先にも書いた通り、中国人旅行者が増えれば増えるほど、旅行先での接触機会も増え、従って考え方やマナーの違いが表面化することも、それによる軋轢も増える。ある程度は当然とも言えるが、はじめに書いた通り、中国系との同化が進んでいるタイですらそうなのだから、いわんや日本をや。
最初の記事には、Sinophobiaという言葉も出てくる。Sinoは中国、~phobiaは恐怖症。日本語でいう嫌中に近いニュアンス。ある現象を言葉で代替するようになると、逆に今度は言葉が先走るのは「嫌中」「嫌韓」も同じ。言葉の持つ力はそれほどまでに強力。だからこそ、Japanophobiaなどという言葉が発生しないよう、「人の振り見て我が振り直せ」するしかない。