これ、すごくいい…アンドロイダーにおすすめの完全無線イヤフォン

懲りもせずIndiegogoでおもしろそうなクラウドファンディングを漁る日々。39ドル(プラス送料5ドル)で出資したFuncl AIが年末に中国から発送され、1月初めに着弾した。

開封の儀。

こんな、何の装飾もない茶色の箱に入っていて、一瞬、「しまった」と思ったものの、これを開けてみると。

こぢんまりした今風のきちんとした箱が出てきて。

スマートフォンでよくある、最初に注意書きなどが入ったケースがあり。

それを外すと本体が出てきて。

付属品は、ケース充電用USB-Microケーブルと、パッドが大中小。今さらUSB Type-Cでないのが残念。パッドはふにゃふにゃしていてコシがなく、音質や装着感を求めるなら別製品をあたった方が良さそうなものだが、まずはこれにて試用してみる。

商品画像から拝借

ケースを開けるとこんな感じ。ペアリングもスムーズで、かつBT5.0の恩恵でいったんつながると途切れにくい。安定感がBT4.2までとは大きく違う。日常的に使っていて、途切れるといえば地下鉄でドアが開く際にあるかないかといった程度。

アンドロイダーにうれしいBT5.0 & Apt-X対応

そしてアンドロイダーにうれしいApt-X対応。完全ワイヤレスかつBT5.0でApt-X対応はあまりなく、あっても高価なものなのでこれが本製品の真骨頂。まだエージング段階とは思うが、最初聞いた時には、あまりにもスカスカで、外れを引いたか、と思うほど、音場の空気感が独特。すかっと抜けているというか、音の密度がそれほどないというか。低音は、それほど主張しない、つまりあからさまな強調はしていないものの、バスドラはドコドコしているし、ベースはブンブン。そしてその2つが混ざり合うということはない。音の分離がいいので、定位感もしっかりしている。

2つのヘッドセットも、ケースに磁石できちんと収まり、「収納したのに充電されていなかった」という事態も今のところ起きていない。つながればうどん部分の下部にあるLEDが白く光り、充電中は赤く点滅する様も、大人風でいい。

ケース兼充電器兼充電池は、これまで持っていたPaMuとは違い、放電もそれほどひどくないため、「充電しようと思ったらケースの充電池がもう切れていた」というあのがっかり感もない。

デメリット、というか注意点

使い勝手と音質、デザインとコストパフォーマンスに大満足のFuncl AIであるものの、残念な点がないわけではない。

1)公式Appが残念仕様

ウリの一つであるAIエージェント機能は、本機独自のものを使うためには、Google Playから「FUNCL」というアプリを導入すれば使える。しかしこのアプリが、肝心の本機と接続が悪く、BTはつながっているのに検索しても見つからないといった迷子状態がほぼデフォルト。しかもAIを待機させる意味だろうが、バックグラウンドで常駐し続け、もちろんバッテリー使用もする。それなのにAIの応答性が悪く、控えめに言っても、ほとんど使いものにならない。

さらに私の環境では、肝心のBTの接続性を損なう場面が目立ち、さっそくアンインストールした。ファームウェアのアップデートなどではこのアプリが必要のようなので、その必要が出た時にのみ利用する形にするつもり。

また説明書によると、左側のヘッドセットを2回タップでGoogle Assistantが起動するはずなのだが、これまた起動せず。

従って、ウリのAIをまったく使えていない状態で、純粋にヘッドセットとして使っている。が、それでもAIなんていらないと思うほど、ヘッドセットとしての完成度と使い勝手はいい。

2)右左がクロス

初めにケースから取り出す際、ふたを開けて右側にあるイヤフォンを右耳に入れてはいけない。それは左用だからだ。つまり、ケースに収納する左右と、実際に使う左右は反対ということ。しかも、ヘッドセットにあるLR表記は、充電端子の下にうっすらと印字してあるのみで、視認性はすごぶる悪い。ケースから出す際、入れる際に、右を左に、左を右に、という「クロス」をしないときちんと使えない。

ちなみに、右にあるものを右耳に入れようとしても違和感が大きい。そして右耳にあったものをケース右側に入れようとすると入らない。従って、使うときとしまうときに入れる場所を間違うということがないようにはなっている。

このイヤフォンは、右側のタップで音楽の再生、停止、電話の受け答えなどをし、左側でAI系を操作することになっている。つまり、左右を間違えば、それもうまくできない。だからこのことはきちんと説明書に書いておくべきと思うが、そんな記述もなく、結構な落とし穴になっている。

結論

と、すべてがいいというわけでもないのだが、それにしても使い勝手と音質は納得いくもので、これが44ドルと考えれば極めていい買い物になったといえる。街中で多く見るApple製ウドンと同じ形ながら、こちらはブラックで、より溶け込んだ印象にもなる。

2019/01/23追記

左耳だけでも利用可

片耳だけで使えるか確かめたところ、右だけではつながり、「Connect phone call and voice tools」と聞こえるがスマホからの音楽は聞けず、電話も着信しない。左だけだと「Connected」だけ音声が流れて、着信、音楽ともOKだった。

Indiegogoでは、AIの方が79ドル(日本への送料はおそらく5ドル)、AI機能のないW1(下の画像)が49ドル(+送料)で現在も出資可能。