バンコク市内でのバイクの暴走行為に頭を悩ませているタイ警察が、暴走族の取り締まりに、従来の警察無線ではなくLINEを活用する方針を明らかにした。タイのNHKともいえるPBSが報じている。
Police to apply Line app to make arrest of teenage street racers more efficient(2015年1月23日)
The police will now turn to new channels to communicate among law enforcement officers to make arrest more effective.
They will use Line app and mobile phones in place of CB radios as teenagers could intercept the radio signal, thus making them to avert police arrest and escape before police arrive.
これまでは暴走行為を発見しても、警察無線を傍受している暴走族は警察が来る前に退散してしまっていたという。これではらちがあかないと、警察側はLINEを使い、特別なコード番号のやり取りで取り締まり情報を連絡し合うという案らしい。
傍受が難しいとされるデジタル警察無線にするといった日本の警察がとった道ではなく、一足飛びに「どうせみんな携帯を持っているのだし、LINEも普及しているのだから、それで連絡取り合った方が便利やね」というノリが、いかにもタイ警察らしい。
これを導入しても、きっとそのLINEのやり取りを暴走族側に流す警察官がいて、実際の取り締まりがそれほど劇的に向上するわけではないだろうが、一足飛びしたおかげで旧態依然の日本警察より見栄えで先を行った感があるのもまた事実。
もう一つの違い。タイの暴走族は「teenage street racers」であり、爆音もさることながらスピードに血道を上げる若者を指す。爆音で蛇行して近隣住民に迷惑をかけるだけの日本とは違う。
何に情熱を傾けるかは人それぞれだろうが、どうせ傾けるなら自分の欲求のためにではなく、もっと広がりがあってプラスの要因のためにかけるべきなのではないか。