あと20年は首相?

カンボジアのフン・セン首相が、冗談なのか本気なのか微妙な発言をしている。

Hun Sen: I will not rule at 90(Phnom Penh Post、2015年3月4日)

フン・セン(62歳)といえば、ベトナム侵攻とともに権力の階段を登り、1993年に「第2首相」となって以来、「首相」であり続けている。現職の行政の長としては在任が最長とも言われている。

見出しだけで判断すると「90歳では国を治めていない」というのだから、「おいおい89歳まであと27年はやる気なのか」と思ったところ、本文を読めばもう少し事態は複雑らしい。

まず2007年に「90歳になってもやる」と発言。ところが2013年の総選挙の前に長期在任への批判を恐れたか、「74歳まではやりたい」と大幅に目標を低くしたという経緯があった。この文脈の中で、今回は、

How can [someone] be the premier until 90? It never happens.

と言った。「あんたが2007年に言ってるだろうが」というツッコミはあったのかなかったのか。いずれにせよ、息子にまつわるnepotismや、あまりにも長い在任がじわじわときいてきて、前回総選挙では野党にかなり肉薄されたフン・セン与党。次回の総選挙に向けて、少しは謙虚なところを見せておこうということなのかもしれない。

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