ミャンマー下院議長、大統領立候補に意欲

アメリカを訪問したミャンマーの下院議長トラ・シュエ・マンが大統領立候補に意欲を示した。

Myanmar ruling party chief ready to stand as president if called(Reuters、2015年5月1日)

このロイター電は不完全かつ要点を絞り切れていないが、発言のポイントはここだ。

Asked if would run as president if nominated, Shwe Mann, in Washington to meet U.S. officials and congressional leaders, replied: “Of course, if the USDP nominated me as a presidential candidate, I would be happy to accept.”

ざっくり訳:大統領に立候補するかどうかとの質問に、アメリカ政府や議会関係者と会うためにワシントンを訪問したシュエ・マンは、「もちろん、与党が大統領候補として推してくれるなら、それを喜んで受けれいれるだろう」と答えた。

元々シュエ・マンは軍事政権ナンバー3で、2011年の「民政移管」では、格下だったテイン・セインではなく彼が大統領になるという観測も出ていた。そういった経緯もあり、引退意向とされるテイン・セインの後継者になるのではという観測もまた出ていて、それを知っている人物がこの質問をしたのだと思われる。

違う質問では、相変わらず「スー・チーと協力する意向はあるか」などという内容もあったが、すでに国政でも、国内での存在感でも、スー・チーは与党と張り合えるだけの輝きがない。このゴールデン・ウィーク中に突如トピックとなってメディアを駆け回っているロヒンギャの大量殺害や人身売買についても、スー・チーの発言が聞こえてこない。

元軍事政権にも、そしてそれと対抗するスー・チー側にも、新星はいないようだから、順当にシュエ・マン大統領誕生となるのだろうか。そうであれば、日本政府も日本のシンクタンクも、決まりきった人物たちと会うのではなく、シュエ・マンとつながりを作っておく必要があるのではないか。

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