フン・セン首相の側近ソク・アン氏死去

カンボジアのフン・セン首相の最側近、ソク・アン氏が療養していた北京で死去した。66歳だった。カンボジア政府が15日、認めた。

Sok An, top aide to Cambodian leader Hun Sen, dies at 66(AP、2016/3/15)

記事では、いつ亡くなったかには触れていない。13日の月曜日に、シハモニ国王がソク・アン氏に「samdech」(サムデク、英語だとlord、日本語だと~卿や~候)の称号を送ったとあるから、その前かもしれない。

カンボジアはアセアンが重要視する南シナ海問題などでも親中の態度を一貫している。中国の経済支援があるからだ、などとされているが、ソク・アンが北京で亡くなったことから分かる通り、もう少し深いレベルでの「親中」がカンボジア中枢部に浸透しているようだ。

もちろん、小国の副首相レベルの訃報は、日本の主要メディアでは流れない。しかし、カンボジアをウオッチしている人であれば、ソク・アンがどれほど重要な人物かを知っている。その重要性の根源について、このAP記事はこう指摘している。

Sok An’s closeness to Hun Sen was underlined by the marriage of one of his sons, Sok Puthyvuth, to one of the prime minister’s daughters, Hun Mali. Another son, Sok Soken, is married to the daughter of Industry Minister Cham Prasidh, and late last year was appointed an undersecretary of state at the Ministry of Foreign Affairs. Hun Sen has served as Cambodia’s leader since 1985.

(ざっくり訳)ソク・アンがフン・センと近しいのは、息子がフン・センの娘と結婚していることによる。(以下略)

仮に日本の新聞が訃報を書いたとしても、こうした情報はおそらく入らないだろう。世界の情報を得るためにはもちろん現地語ができれば一番いいが、英語で情報収集することが最低限必要という、もう一つの証左でもある記事だった。

 

 

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