スーチーが自宅軟禁となっていた時、その自宅敷地と道路とを隔てていた鉄製のゲートがオークションにかけられることになった。
Myanmar Suu Kyi’s front gate to be auctioned(AP、2015年2月2日)
自宅軟禁を解かれてからは無用の長物となっていたらしく、「マンゴーの木の下で廃物回収を待つばかりだった」もの。スーチーが売りに出すのかと思ったら、「Soe Nyunt」という謎の男性がそれを数百ドルで買い受けて現在のオーナーだとか。AP電ではこの人物がどういう立場なのかはっきり書いていないが、「当初は博物館へと思っていたが、(スーチー率いる)NLDが新本部の建設にも事欠く状況を見てオークションにかけようと思った」としていることから、支持者か関係者らしい。しかしその開始価格が20万ドル(約2400万円)というから、またふっかけたものだ。
価値がないとはいえないが、スーチー本人ならいざ知らず、別のだれかが売りに出すものをさて、買い受ける奇特な人はいるのだろうか。
ただ、外電の面白いところは、こういう事実を伝えるだけではなく、スーチーの来歴を再度、詳しく記述して読者を再教育しているほか、最後には、
This is not the first time items associated with Ms. Suu Kyi have been auctioned. Ms. Suu Kyi’s hand-made sweaters were auctioned at a party fundraiser in 2012, fetching $123,000. The proceeds went to her education and health projects.
ざっくり訳。スーチーに関する物がオークションにかけられたのはこれが初めてではない。スーチーが手編みしたセーターがNLDの資金集めのため2012年にオークションにかけられ、12万3000ドル(約1500万円)で売られた。この資金は教育や健康事業に使われた
従って、鉄のゲートが20万ドルでもあながちないこともないと思わせてくれる。こんなトリビアを知れるから、外電漁りはやめられない。